お手入れ

木製のピンブラシの写った写真

仔犬のお手入れとシャンプー

仔犬引き渡しの際に、”混合ワクチンが終わるまでは、シャンプーしないでください“と説明があったと思います。引き渡し時の書面に書いてあることも多いでしょう。


結論から言うと、混合ワクチン終了前に、仔犬を洗うことは実は可能なのですが、ワクチンが終わっていないのに、外に出して感染症などに掛かってしまうリスクや体調を崩すリスクなどを考えると、ワクチン終了後が妥当であると言うことになります。


では、自宅で飼い主がシャンプーすれば良いのではないかと考えることも出来ますが、これは間違いです。


仔犬を、自宅でシャンプーしている飼い主のイラスト

飼い主が仔犬をシャンプーしてはいけません。


前半では、自宅でのお手入れ方法を紹介し、後半はプロのシャンプーとサロン探しのポイントを詳しく解説をします。


自宅でのお手入れ


自宅で全身を濡らしてのシャンプーは、絶対にしてはいけません。


体調を崩す可能性があるだけでなく、今後のお手入れのしつけに大きく影響します。


サークルで管理していますので、仔犬は汚れてきます。汚れたままでは良くありませんので、シャンプーせずに、お手入れをしてあげることで、仔犬を常に綺麗に保ちましょう。


そこで必要になってくるのが、日々のお手入れになります。


しつけ面からも、衛生面からも重要な意味を持ちます。


ブラッシングについて

基本は、毎日行います。時間にして、分~10分の短い時間で済ませます。


仔犬の集中力は、そこまで持ちません。


実際には、お手入れに慣らすしつけの意味も持ち合わせています。


準備すること】で解説したコームブラシなどの道具とブラッシングスプレーを用意します。


ブラッシングスプレーなどを振りかけると、被毛が傷まなくて済みます。


慣れてくると、高い台のような場所でブラッシングすると、仔犬も動きにくくなります。



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具体的な方法をご紹介します。


まず、用意するのは、以下のお手入れ用品になります。自宅の準備でも簡単にご紹介しましたが、詳しく見ていきます。


お手入れ用品の写真①②③④ブラッシング道具⑤ブラッシングスプレー⑥パーフェクトクリーン(掃除スプレー)
  1. コーム
  2. スリッカー
  3. ピンブラシ
  4. パッド
  5. ブラッシングスプレー
  6. 掃除用スプレー


①から④までは、お手入れの道具になります。犬種や月齢に応じて、使う道具も変わってきます。①と②が比較的使いやすく、成犬になってからも愛用出来ます。③は、長毛種用のブラシになります。④は、テリア種などに使用します。


⑤は、ブラッシングスプレーになります。⑥は、お手入れ用品ではなく、お掃除用品になり、仔犬をお手入れしている時に、サークル内を掃除すると楽です。舐めても安心なものを選びましょう。


たくさんの商品が販売されていますが。写真の用品は、一例です。


難しくとらえずに、楽しくやりましょう


STEP1 サークルから、抱っこして、お手入れをします。


抱っこのしかたにも決まりごとがあります。


抱っこといっても、両手で抱き上げるのではなく、利き手と逆の手で、仔犬の胸のあたりを下から抱き上げます。仔犬の頭の向きが、飼い主の手の先になり、体は、飼い主の腕に乗せます。四肢(手足)は、腕から垂れるように、空中でブランとしているように抱きます。こうすると、足の裏がどこにも接していないので、仔犬はあまり動かなくなります。


サークルの外で遊んでいる時ではなく、サークル内にいるときに、抱き上げます。終わったら、サークルに戻します。


STEP 2 スプレーを掛けて、コームやブラシでお手入れをします。

仔犬が動いては、安全にブラッシングスプレーを掛けられませんので、抱っこしたままで行います。


この状態で、 目に掛からないように後ろから頭に向かって ブラッシングスプレーを掛けて、コームやブラシで軽くお手入れをします。


隅々まで、完璧にコーミング(コームやブラシをかけること)するというよりは、一連の作業に慣らすのが、一番の目的になります。


慣れてきたら、少し高いテーブルなどを用意してその上で行います。


テーブルにこだわらず、一段高ければ、それでも良いです。仔犬に違う緊張感を持たせるのが目的です。


最初は、万が一、仔犬が落ちても安全な高さが良いでしょう。


STEP 3  終わったら、トリーツ(おやつ)をあげてサークルに戻します。

たくさん褒めてから、手からトリーツ(おやつ)をあげてください。


トリーツのあげ方にも決まりがあります。


指先(親指と人差し指)で、一粒ずつあげて下さい。指先からトリーツを食べられる練習になります。後々、とても役に立ってきます。』


トリーツといっても、 仔犬の時期は、ドッグーフード1粒で十分です。あまり、違う味に慣れてしまうと、ごはんの食べに影響してきます。


トリーツなどを使う理由は、「ブラッシング=嫌なこと」というイメージを持たせないようにするのが目的です。


毛もつれと毛玉について

毛足の長い犬種でも、健康状態良く管理されていれば、5か月齢ぐらいまでは毛玉毛もつれは、ほとんど出来ません。


毛もつれ毛玉がたくさん出来る場合は、管理方法をプロに相談してみましょう。場合によっては、フードの栄養が行き届いていない可能性があります。


但し、自宅で洗ってしまった場合は、この限りではありません。


すごく汚れてしまったら?

おしっこ失敗やウンチを踏んでしまった場合、お湯でお尻や足だけ軽く洗うのは可能です。体は、ぬるま湯で作ったおしぼりなどを用意して拭きましょう。


シャンプー剤を使うのは、控えましょう。


洗った場合は、必ずドライヤーで乾かさないといけません。


これは、ハードルが高い作業になります。出来るだけ、拭く程度が良いでしょう。


店舗購入の場合、ワクチン終了前でもシャンプーしてもらえる場合もありますので、汚れがひどい場合は、相談してみると良いでしょう。


自宅で全身を濡らしてのシャンプーはしないで下さい。ひどい場合は、プロに任せましょう。





つちだま君
プロにお願いしないとだめですか?
自分で全部やってみたいんです。
 
助言するめ
プロは、シャンプーしているだけじゃない。
それに、爪切りや耳掃除などは、飼い主では難しいよ。
 
つちだま君
分かりました。良いところを探します。



これはただの洗剤ではございません。
ペットの抜け毛がつきにくくなる <衣類用液体洗剤>『リモサボン』です。

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プロの「シャンプー」とは

仔犬とトリミング道具のイラスト

全身隅々までシャンプー剤を使って、洗い上げます。シャンプー中に、皮膚の傷や湿疹、ノミやダニなどの寄生虫の有無を確認します。また、体型や体調の変化も観察し、飼い主に報告します。小型犬で、大体1時間ぐらい掛かります。全身カットすると、犬種にもよりますが、2~3時間ぐらい掛かります。


プロによる通常シャンプーでの作業工程になります。以下の作業がすべて入ったコース設定になっている場合がほとんどです。


  • シャンプーとブロー(ドライヤー)
  • 爪切り
  • 肛門腺
  • 足裏のカット
  • 足回りのカット
  • お尻のカット
  • 目の下のカット
  • 耳掃除
  • ビゲカット(犬種による)


爪切り耳掃除など、単体での作業も可能です。


犬種によって、トリミング(カット)が必要な場合は、トリミングコース(または、フルトリミングコース)に該当し、通常は、シャンプーコースの内容も含まれています。



シャンプーデビューはどこで?

混合ワクチンも終わり、シャンプートリミング(カット)に出せる時期になりました。では、どこに出せばよいのでしょうか?


選択肢は、5つあります。


  1. トリミング専門サロン
  2. ペットショップのトリミングサービス
  3. 動物病院のトリミングサービス
  4. ブリーダー
  5. トリマーや動物看護士の養成機関


⑤の養成機関は、生徒さんの学習用のモデル犬になります。無料または、低価格でのシャンプーやカットが可能ですが、仔犬のうちは、絶対におすすめしません。


からまでは、いずれもプロトリマーが行いますので、問題はありません。


良いサロンの探し方

良いサロンの条件は、近隣にある、価格帯があっている、ペットホテルをやっているなど、利用目的に合っていることも重要ですが、良いトリマーを探すこともとても大切な要素になります。


ちなみに、ここで言う良いトリマーとは、トリミング犬種(カットする犬種)のデザインカットがとても有名などの理由ではなく、犬の扱い方幅広い知識をもっている技術者を指します。


トリマーとは


プロトリマー(犬や猫のシャンプーをしてくれる技術者を、日本ではこう呼びます)は、シャンプーの時に、皮膚の傷や状態・毛質のダメージチェック・痩せすぎや太りすぎなどの体型のチェックなどもしてくれます。また、自宅でのしつけが乱れていないかなども分かります。


海外では、ドッグ・グルーマー(Dog groomer)と呼ばれています。


経験のあるトリマーは、仔犬にシャンプーは怖がったり、嫌がったりする必要はなく、気持ちの良いことだということも同時に教えてくれます。


仔犬のしつけ面からみても、とても大切なことになります。


何事も最初が肝心です。


最初に、良いトリマーと出会えるかが、重要になります。


良いサロンのチェックポイント


  • 相談に乗ってくれる(話を聞いてくれる)
  • 出来ることと無理なことを明確に伝えてくれる
  • トリミング以外の知識も豊富(フード・お手入れ・しつけなど)
  • 店舗が臭くない
  • 作業されている犬たちが、吠えてない
  • シャンプーを見学させてくれる


上記のチェックポイントを踏まえ、近隣のサロンショップを探してみましょう。インターネットで、事前に情報収集していくと良いでしょう。


利用する前に、遊びに行ってみると、店舗の雰囲気やトリマーの様子を確認できます。


サロン設備がある店舗で購入された場合は、まず、そちらに連れていくのも良いでしょう。仔犬の扱いになれている可能性が高いです。




つちだま君
やっぱり、自分でシャンプーしてみたいなあ。
 
助言するめ

遠慮せずに、プロに相談してみると良いよ。シャンプーを見学出来るサロンもあるからね。




自宅でシャンプーするとしても、10か月齢ぐらいまではプロに任せましょう。


成犬になった時に、自宅でもシャンプーを希望する場合は、事前にトリマーに相談しておきましょう。場合によっては、シャンプーのやり方を教えてくれたり、洗って良い時期を教えてくれます。


すべてのサロンやショップで、相談に乗ってもらえるわけではありません。


まとめ

ステンレス製の鉢に花が植えてある写真


理想は、仔犬の時から老犬になるまで、一つのサロン、一人のトリマーと付き合えることです。


プロのシャンプーは、健康チェックも兼ねています。


いつも同じプロシャンプーしてもらっていると、少しの体調変化や病気を予見できて、初期の治療対応ができます。また、獣医とは違う角度からの意見も聞くことが出来ます。



トリマーを探すことは、愛犬にとっての3つの重要な要素の一つです。時間を掛けてでも探しましょう。


常にアンテナを張って情報収集していれば、必ず出会えます。


次は、【散歩デビュー】を解説していきます。